屋根のリフォームには、屋根塗装・カバー工法・葺き替えの3つがあります。
どれを選んだらいいかは、現在の屋根の状態と、この先何年住むのかがポイントとなります。
また、屋根リフォームには最適な時期というものがあり、それを逃してしまうと後で莫大な費用が掛かってしまうことも少なくありません。それぞれの屋根リフォームの最適な時期、メリット、デメリットをご紹介します。
表面の耐久性を上げ、美しさを蘇らせます。
屋根塗装の一番の目的は、スレート屋根の表面の耐久性をアップさせ、色を美しくすることです。3つのリフォームの中でも屋根塗装は手頃な費用で行うことができます。スレート屋根は10年を過ぎるころから表面が劣化して割れや反りなどが起き始めます。また棟の下地が腐食していたり、板金を止めている釘が浮いてくることが多いので、10年目でしっかり点検し、屋根塗装をしておくことをお勧めします。
屋根塗装は、表面を水洗いした後に塗装をしますが、あくまでも表面のことです。屋根塗装で雨漏りを止めたり防水性能を上げることはできません。塗装前には点検を行い、下地の様子を確認しましょう。中が腐っていては、表面だけキレイにしても意味がないのです。
施工方法によっては、屋根塗装リフォームが雨漏りの原因になることもあります。古いスレート屋根は人が歩くだけで割れることもあり、劣化がひどい場合は屋根塗装をせず、次の葺き替えか建て替えまでそのままにしておくほうがいいケースもあります。また屋根塗装には水の道筋をふさがないよう「縁切り」という作業が必要です。縁切りが 不十分だと、雨漏りや内部腐食を起こすこともあります。的確な判断と工事をするためにも、しっかり点検を行いましょう。
最適時期10年目
カバー工法とは、今ある屋根材の上に新たな屋根材を乗せて二重屋根にすることです。二重屋根なら解体が不要で、費用も安くすみます。
カバー広報のメリットは、古い瓦の解体や処分が不要なところにあります。葺き替えは 解体時に大きな音やホコリが立ち、手間も掛かりますが、カバー工法ならそのようなこともありません。費用もその分安くできますし、廃材が少ないのでエコなリフォームになります。カバー工法のデメリットは、上からかぶせるので下地が腐食していてもそのままになってしまうこと。またかぶせた分、屋根が重くなることです。屋根が重くなるとその分耐震的に不利になりますので耐震性能に余裕があるか確認しておきましょう。
最適時期25年目
葺き替えとは、今ある屋根材を撤去して新しい屋根材を乗せることです。下地が腐食し、耐震に余裕がないなら葺き替えをしましょう。
葺き替えのメリットは、表面の瓦だけでなく、下に敷いてある防水シートも交換しますので、下地の腐食を補修することができ、屋根全体を健康に保つことができます。また軽い屋根材にリフォームすれば、耐震性をアップさせることもできます。葺き替えのデメリットは、解体工事の手間と廃材の処分がある分、費用が高いことです。解体による音やホコリの問題でトラブルが起きることもあるので、細心の注意が必要です。また今と違う屋根材を選ぶ時は、屋根の勾配にも注意が必要です。屋根材は種類によって必要な勾配が違います。今の家にはどの屋根材が向いているのか、勾配に余裕を持って選ぶのが、雨漏りを防ぐ大事なポイントです。
最適時期25年目