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木造戸建住宅で採用されている断熱工法

2020.06.22

最近の住宅は気密性が高く断熱工法は大きく分けて2種類あります。
一般的な木造戸建住宅で採用されている、「充填断熱工法」と「外張断熱工法」についてご紹介します。

充填断熱工法(内断熱工法)
■吹き込み工法
粒状にしたグラスウールやセルロースファイバーを機械を使って吹き込んだもの。
細かいところまでまんべんなく施工できますが、吸水すると自重によってずり下がるので、結露対策として防湿・気密シートの設置が必須です。

■パネル工法
構造面材とプラスチック系の断熱材を組み合わせたものが主流です。
しっかりした断熱・気密施工が可能な反面、コストアップにつながり、また現場での急な変更に対応しづらい面があります。

充填断熱工法のメリット
・しっかりと断熱材の厚みがとれる
・断熱性能が経年劣化しにくく安定している
・費用が比較的安い

充填断熱工法のデメリット
・柱など構造材と断熱材が触れる部分や、非常に小さな部分など複雑な形をした部分に断熱材を施工する場合に、隙間が空いてしまう可能性があります。

外張り断熱工法(外断熱工法)
断熱材・気密シートを柱の外に張ることにより、柱の外側で断熱・気密効果をとる工法が外張り断熱工法です。

外張り断熱工法のメリット
・高断熱・高気密が施工上実現しやすい
・高断熱・高気密により省エネ住宅を実現しやすい
・壁面結露しにくく、建物の寿命を縮めない
・遮音効果が高く静かな住環境を実現しやすい
・小屋裏、床下、壁内空間の有効利用ができる

外張り断熱工法のデメリット
・充填断熱とくらべてコストが割高。
・断熱工事(施工)に時間がかかる。
・外壁材の重さ、そして屋根・壁が風圧などに長期間さらされることにより外装材にゆるみが生じて、断熱材も徐々にゆるんでしまうこともある。
・外側に貼る断熱材の厚さの分、壁厚が厚くなり、狭い敷地では室内の面積がとりにくかったりするおそれがある。
・発砲プラスチック系断熱材の製造直後からの経年変化による断熱性能の低下・変化が大きい。(10年で30%とも言われる。)

外張り断熱工法(外断熱工法)が柱の外側で家全体を断熱材ですっぽりくるんでしまうのに比べて、充填断熱工法では、柱と柱の間に断熱材を充填するので、施工上隙間が残りやすく、断熱性の低い柱が熱橋(熱の逃げ道)として残ってしまいます。
高断熱・高気密の実現が家の快適性向上には重要ですが、施工上実現しやすいのが、外張り断熱工法だと考えられています。

また、充填断熱工法では、小屋裏や床下は断熱材の断熱効果のないデッドスペースになりがちですが、
外張り断熱工法では、小屋裏をロフトにしたり、床下を収納で活用するなど、これらの空間を有効利用できます。

いかがでしょうか断熱工法は目には見えない壁の中に隠れています。
それぞれ特徴がありますのでご自身の家にあった断熱工法をお選びください。
家の断熱状態を知ることは家のメンテナンスの計画にも役に立ちますので知っておくことをお勧め致します。

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アジャストの加藤でした。
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