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ご自宅の耐震性を考える

2023.05.25



木造住宅で気になるのは耐震性です。
日本ではこれまで幾度となく大地震に見舞われ、大地震が発生すると大きな被害を受けることはご理解されていると思います。
ただ、地震に対して不安を感じていても、具体的にどのように検討すれば良いかわからない方も多いと思いますので、今回は耐震補強リフォームを検討する際に知っておきたい耐震に関する情報をお届けします。

建築された時期でおおよその判断ができます
大きな地震被害が発生するたびに、建築基準法は改正を繰り返してきました。
現時点で把握しておきたいタイミングは3つです。

旧耐震(1981年5月以前)
まず注意するべきなのは旧耐震と呼ばれる時期の建物です。1978年の宮城県沖地震の教訓を受けて、1981年6月に建築基準法が改正され、それ以前の建物を「旧耐震」と区分します。また、1981年6月以降の建物を「新耐震」と区分します。
旧耐震の建物は、既存不適格住宅と言われ、何らかの対策が必要な建物と位置付けられています。
1981年6月の建築基準法改正は、建物の強さを担保する「壁の量」に関する規定が見直されたこともあり、1981年6月以前と以後では建物の耐震性が大きく異なるので、新耐震だから安全という訳ではないのですが、旧耐震の建物は何らかの対策を講じないと、地震で大きな被害を被る可能性が非常に高いと判断できます。
戸建てに限らずマンションでも同じなので、旧耐震の物件が安いからと言って安易に選択しない方が良いです。

新耐震でも耐震性が懸念される時期(1981年6月~2000年5月)
1981年6月以降の建物は新耐震と言われ、地震に対して一定の強さのある建物と言えます。しかし、1995年の阪神淡路大震災の教訓を受けて2000年6月に建築基準法が改正されており、新耐震であっても耐震性に懸念がある時期と言えます。
2016年の熊本地震では、1981年6月~2000年5月の時期に建てられた建物の被害も見られ、1981年と2000年の末尾をとって「81-00木造住宅」と言われ、耐震診断などの対策が推奨されています。
2000年6月の改正内容は、接合金物と壁の配置バランスでした。1981年6月の改正により壁の量は増えたのですが、採光の関係で、東側や南側は大きな窓を取るために壁が少なく、反対の北側や西側に壁が多いという、バランスの悪さが問題視されました。
また、柱と土台などを繋ぐ接合金物についても、壁が強くなればなるほど柱が抜ける力も強くなるのですが、阪神淡路大震災では、柱が抜けてしまい1階だけが倒壊するという崩れ方が多く見られました。
2000年6月の改正で、これまでつり合いよく壁を配置とか、適切な金物を使用、といった曖昧な規定だったものが、具体的な基準が定められました。

2000年6月以降
2000年6月以降の住宅は耐震性について一定レベルの基準をクリアした建物と言えます。ただ、木造住宅の耐震性を考えるうえで、建物の劣化状況は重要な要素となりますので、2000年6月以降ということだけで安全とは言えないのですが、他の年代と違って少なくとも新築時には一定レベルの耐震性を確保していた建物と判断することができます。

安易に壁を抜いてはいけません
ご自宅の大掛かりなリフォームされる方をお考えの方もいらっしると思いますが、間取りにも流行があり、今は大きなLDKを設けることが主流ですが、以前はリビングの隣に和室を併設することが一般的でした。
ですが和室をつぶして大きなリビングにしたいところですが、安易に壁を抜いてしまうと、そのリフォームが原因で耐震性能が悪くなってしまう恐れがあります。
単なる設備交換や壁紙の張り替え程度であれば良いのですが、壁や柱などの構造部が影響するリフォームを実施する際には、建築士による耐震診断を実施して、リフォームによって不足する強さを、どこかで補う工事も併せて実施することが必要です。

はじめは耐震診断からです。
一般に木造住宅の耐震性は少し判断が難しい問題と言えます。建物の性能だけでなく様々なことを判断しなければならないので、耐震性だけを気にするわけにもいきません。
耐震性に限らず古い住宅は様々な問題が生じている可能性もあります。
劣化などないかなど、耐震と並行して悪いところを明らかにして、直していくことが重要です。
ここでいう悪いところを明らかにするのが建築士による耐震診断を含めた建物調査です。
耐震診断は一般に現地調査から診断結果が出るまで1週間~10日ほどかかります。
耐震診断結果は報告書を交えて弊社建築士がご説明しております。

以上、木造住宅の耐震性についてご説明いたしました。
ご自宅の耐震補強リフォームをご検討の方はぜひアジャストにご相談下さい。
まずは耐震診断をさせて頂きます。

お問合せお待ちしております。
アジャストの加藤でした。

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