2018.04.25
前回、「住宅購入の初期段階で、あなたのやるべき行動手順」についてお伝えしました。
前回の内容を復習すると、
1. 住宅を購入するにあたって、何が問題なのかを認識する。
2. あなたの味方になってくれる不動産会社と信頼できる担当者を見つける
3. 資産価値が落ちにくい不動産とは、どんな物件かを理解する。
4. プロに個別相談の上、資金計画とエリアの選定を行っていく。
5. それから、物件探しをする。
そこで、具体的な手順の詳細を理解することより、順序が大切だとお伝えしました。
上手く行かない人は、「物件」を自分で選び、扱っている不動産会社を訪ねる。
上手く行く人は、「不動産会社」を選んでから、一緒に「物件」を選ぶ
つまり、「不動産会社」を選んでから、物件探しをするというプロセスが重要になります。今回はなぜ、この順序が大切なのかについてお伝えします。
これを理解するのに鍵となる「不動産業界の仕組み」ついてお話しします。
▼不動産仲介業の仕組み
1.不動産仲介業は手数料商売である。→契約を成立させないと収益があがらないビジネスモデル。
2.不動産仲介業は、売主側と買主側の2つの立場の仲介業者がある。
通常の取引では、2社の仲介業者が取引に関わります。契約が成立すると、売主は売主側仲A社へ、買主は買主側仲介業者B社へそれぞれ仲介手数料をお支払いします。
3.売却の物件情報は、不動産流通機構「レインズ」に登録され、どの不動産事業者にも情報共有されます。
→つまり、不動産仲介業は基本的にはどの物件も仲介が出来ます。
→だから、どこの不動産会社を通じて購入するか自分で選べます。
ところが、家探しを始めたほとんどの方は、業界の仕組みも購入の仕方も良く知らないので、
賃貸を探すときのように、まず「物件探し」から始めてしまい、
気になるのがあったらその不動産会社へ問い合わせし、相談してしまいます。
さて、この場合にあなたが問合わせしたその不動産会社は、そもそもあなたの味方でしょうか?
この取引の仕組みでは、待ち構えている業者は、ほとんどが売主側の仲介業者なのです。
その仲介業者からすると、成約すると売主側と買主側から両方手数料をもらえる(両手取引)となり、仲介業者としてもおいしい取引となります。
この両手取引は、手数料が一度の取引で倍になるため、事業者の自分たちの利益を優先されがちな取引でもあります。
売主側の仲介業者は売るのが仕事です。だから・・・、
・高く買ってくれる人を探している。
・あなたが購入する物件が将来どうなろうが関係ない
・あなたが購入できる資力があるかどうか、契約が出来るかどうかが最大の関心事
・たとえ変な物件であっても「買わない方がよい」とは立場上アドバイス出来ない
・価格交渉は積極的でない
→立場的に先に依頼を受けている売主側に重きが置かれるため
・ネガティブな情報は積極的に開示されにくい
つまり、その不動産業者を介してもあなたに良いことはほとんどありません。
まとめると、
インターネットに出ている物件情報は、全て広告である。
→だからネガティブな情報は掲載されていない
その広告の先の業者は、基本的には、売主側の仲介業者である。
→売りたい側の仲介業者に問い合わせしても、あなたのメリットは少ない
だから、あなたが損をせずに納得いく家を手に入れるためには、最初に物件探しをするのではなく、まずすべきことは、あなたの味方になる「不動産会社」と「信頼のできる担当者」を見るけることです。
これは、本当に大きな差が出ます。
住宅購入で失敗したくない人は、まずこれを理解し、あたなの味方になる不動産事業者を選びましょう。
アジャストの加藤でした。
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通常の取引では、2社の仲介業者が取引に関わります。契約が成立すると、売主は売主側仲A社へ、買主は買主側仲介業者B社へそれぞれ仲介手数料をお支払いします。
売却の物件情報は、不動産流通機構「レインズ」に登録され、どの不動産事業者にも情報共有されます。
この両手取引は、手数料が一度の取引で倍になるため、事業者の自分たちの利益を優先されがちな取引でもあります。