2018.05.17
地を先に購入して、注文住宅を建てることがあります。
自己資金で足りない分は、つなぎ融資を利用するつもりですが、ひとつ心配なことが…。もし、注文住宅を建てるのに「つなぎ融資」を使った場合、つなぎ融資の借り入れ中に債務者である夫が突然死したり、高度障害になったりしたら、一体どうなるのでしょうか?
突然の不幸は誰の身にも起こりうることですので、事前に知っておきましょう。
住宅ローン契約者が死亡・高度障害により返済不能状態になった場合、「つなぎ融資」の債務や、建築代金の未払い分はすべて相続人に引き継がれます。実行予定の住宅ローンはご破算となり、相続人の名前で改めて審査を受けなければなりません。相続人が専業主婦だった場合は、住宅ローンの審査は間違いなく通りません。債務を負いたくなければ、相続放棄するしかありませんが、建築中の家は失うことになります。
さらに、「つなぎ融資」で連帯保証人を要求する商品は少ないですが、連帯保証人になってしまっている場合はもっと深刻です。相続放棄しても債務が免除されなくなり、最悪、自己破産も選択肢の一つになってきます。
酷な話ですが、注文住宅の建設中は「無保険」と考えておいた方がいいでしょう。
そこで、「短期団信」の出番
正式には、「融資実行前団体信用生命保険」といいます。
住宅ローンを組むとき、多くの人が団体信用生命保険(団信)に加入しますが、つなぎ融資の借り入れ中にも、実は「短期団信」という保険が存在します。
建築が完成するまでの数か月間死なずに生きられるという保証は絶対にありません。
つなぎ融資中の無保障期間は「短期団信」でリスクを回避することをお勧めします。
▼「短期団信」の3つの特徴~
1、住宅完成前に契約者が死亡もしくは高度障害になった場合、土地代や工務店等の工事請負代金を保証(商品によって異なる)
2、保障期間は工事の着工日から住宅ローンの融資実行日(引渡し時)まで。保障期間が短いため、保険料が安い
3、原則、加入は任意。火災保険と同じように独立した商品のため、各銀行のつなぎ融資に付帯できる(申込先は各商品の取り扱い会社)
ネットで「融資実行前団体信用生命保険」と検索すれば、いろいろな商品が出てきます。
土地を先に購入し、注文建築をする予定の方(つなぎ融資を検討される方)は、是非事前に調べて比較の上、リスクを補う保険として検討されてみるといいでしょう!
アジャストの加藤でした。
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注文建築をする予定の方(つなぎ融資を検討される方)は、是非事前に調べて比較の上、リスクを補う保険として検討されてみるといいでしょう!